松山英樹選手が、またしても歴史を塗り替えました。
、PGAツアー開幕戦「ザ・セントリー」で、驚異の「35アンダー」という新記録を打ち立てて優勝。
これは、一般的なゴルフコースの記録が「10アンダー」程度であることを考えると、まさに歴史的な快挙と言えます。
さらに注目すべきは、優勝賞金です。
なんと約5億6600万円(360万ドル)という途方もない金額を手にしました。
一般的なサラリーマンの生涯賃金に匹敵する金額を、たった4日間で獲得したことになります。
驚異の記録はこうして生まれた!
最終日、松山選手は首位でスタートしました。
ここで興味深い統計が。実は松山選手、単独首位でスタートした試合では負けたことがありません。今回で5戦5勝という完璧な記録を維持しています。
そして3番ホールで、誰もが息を呑む瞬間が訪れます。
なんと2打目を直接カップインさせる「イーグル」を決めたのです!
本人も驚いていたそうですが、この一打で波に乗った松山選手は、その後も安定したプレーを続けました。
「最後のパットが入るか入らないかで、記録がかかっていることは意識していました」
と語る松山選手。最終18番では、ギャラリーの大歓声の中、見事なバーディパットを決めて優勝を決めました。
では、この記録はどれほどすごいものなのでしょうか?
知られざる記録の価値
この「35アンダー」という記録、実はすごい意味を持っています。
これまでの記録は2022年のキャメロン・スミス選手の34アンダー。
たった1打の更新に見えますが、すでに限界と思われた記録を更新したことで、ゴルフ界に大きな衝撃が走りました。
さらに注目したいのは、この大会の格です。
今大会は「シグネチャーイベント」と呼ばれる特別な大会の一つ。
選ばれし者だけが出場できる特別な大会なのです。
昨シーズンの優勝者か、年間ポイントランキング上位50位以内の選手だけが出場できる、まさにエリート中のエリートによる戦いでした。
賞金総額も約31億4400万円(2000万ドル)という破格の金額。
それだけに、この優勝の価値は計り知れません。
ここまで松山選手の記録の価値について見てきましたが、では彼は世界のゴルフ界でどのような位置にいるのでしょうか?
世界の頂点に立った証
この優勝で松山選手は、アジア人最多となるPGAツアー11勝目を達成。
これは現在のPGAツアーで活躍する選手の中でも、上位8人にしか入っていない記録なのです。
ちなみに10勝以上を記録している現役選手は、なんと125人中たった8人。
その中に松山選手の名前があることは、彼が間違いなく世界のトップレベルで戦う選手であることを示しています。
さらに特筆すべきは、シグネチャーイベントでの2勝目。
これを達成したのは、世界ランク1位経験もあるスコッティ・シェフラー選手に次いで2人目という快挙です。
「オフシーズンでしっかりリフレッシュできて、ここからスタートするという気持ちで臨めた」
と語る松山選手。この言葉からは、まだまだ上を目指す姿勢が感じられます。