「包丁を捨てろ!」
神戸市営地下鉄三宮駅に、警察官の厳しい声が響き渡ったの昼過ぎ。
年末の買い物客でにぎわう駅構内で、突如として起きた事件の一部始終をお伝えします。
事件の概要
頃、神戸市営地下鉄三宮駅の東口改札付近で70代の女性が刃物で刺される事件が発生しました。
被害に遭われた女性は背中を2カ所刺されましたが、幸いにも意識があり、会話が可能な状態で救急搬送されました。
事件直後、警察官が現場に駆けつけ、包丁を持っていた49歳の女性容疑者を現行犯逮捕。
容疑者は被害者と面識がなく、通り魔的な犯行だったとみられています。
このように、日常的に多くの人が利用する駅構内で突発的に発生した今回の事件。
では、実際にその時、現場では何が起きていたのでしょうか?
事件発生から逮捕までの流れ
事件当時、駅構内で内装工事をしていた男性は次のように証言しています。
「大きな音がして振り返ると、女性が倒れ込んでいました。
その近くには包丁を持った女性が立っていて、周囲は騒然としていました」
警察官が到着すると、容疑者はまだ包丁を手放そうとしませんでした。
「包丁を捨てろ」という警察官の命令にも従わなかったため、警察官は警棒で包丁をたたき落とし、その場で逮捕しました。
事件現場となった改札付近は、券売機からわずか5メートルほどの場所。
多くの人が行き交う場所で起きた突発的な事件に、駅利用者からは不安の声が上がっています。
容疑者と被害者、そして動機
警察の調べによると、逮捕された山本裕子容疑者(49)は住所・職業不詳。
被害に遭われた70代女性とは面識がなかったとされています。
容疑者は警察の取り調べに対して黙秘を続けているということで、事件の動機は現時点では明らかになっていません。
被害者の女性は搬送時、意識があり会話も可能な状態でした。
私たちにできる駅構内での防犯対策
1. 周囲への注意
- 不審な人物や行動に気付いたら、すぐに駅員や警察に通報
- スマートフォンを見ながらの歩行は避け、周囲に注意を払う
2. 人が多い場所での行動
- できるだけ人通りの多い場所を歩く
- 深夜の一人歩きは避ける
- 防犯ブザーを携帯する
3. 緊急時の対応
- 駅構内の防犯カメラや非常通報ボタンの場所を普段から確認
- 不審者を見かけたら、一人で対応せず駅員や警察に通報
- 防犯ブザーの使い方を確認しておく
神戸市西区の主婦(72)は「福岡で刺された事件もあったので怖い。
普段から身近に使ってる駅で刺される事件が起きて、とても怖い」と話しています。