「もうコロナは終わった」-そう思っていませんか?
の5類移行から1年が経過し、私たちの日常は確かに以前の姿を取り戻しつつあります。
しかし、最新の厚生労働省の人口動態統計が示す現実は、私たちの予想をはるかに超える厳しいものでした。
5類移行後の衝撃的な現実
からまでの1年間で、新型コロナウイルスによる死者数は32,576人に上りました。
この数字が意味するものは何でしょうか?
同じ期間の季節性インフルエンザによる死者数は2,244人。
新型コロナウイルスによる死者数は、インフルエンザの実に15倍にも及びます。
5類になったから大丈夫
という認識は、残念ながら現実とは大きく異なっているのです。
なぜ今も死者数が多いのか
新型コロナウイルスが危険である理由は、主に3つあります。
- 第一の理由
- ウイルスが継続的に変異を続けており、高い感染力を維持していることです。
次々と新しい変異株が現れ、私たちの免疫から逃れ続けています。
- 第二の理由
- ウイルスの病原性はあまり低下していません。
特に、基礎疾患のある方にとって、その危険性は依然として高い状態が続いています。
- 第三の理由
- そして最も重要な点として、死者の約97%を65歳以上の高齢者が占めているという事実があります。
「高齢化社会の日本で被害を減らすために何ができるのかを一人一人が考えないといけない」
東北大学の押谷仁教授(感染症疫学)
見過ごされている重要な事実
5類への移行は、ウイルスの危険性が下がったことを意味するものではありません。
これは、社会経済活動との両立を図るための行政上の判断であり、医学的な危険性の評価とは異なります。
特に注目すべきは、季節性の影響です。
例年、冬にかけて感染者が増える傾向にあり、これは現在も変わっていません。
今すぐできる具体的な対策
高齢者とその家族
- 定期的な健康チェック
- 基礎疾患の管理
- 早めの受診判断
働き世代
- 職場での感染対策継続
- 高齢の家族との接触時の注意
- 体調管理の徹底
季節性を踏まえた対策
- 冬季の換気対策強化
- 加湿器の活用
- マスクの適切な使用
基礎疾患がある方への具体的な注意点
- かかりつけ医との緊密な連携
- 日々の健康データの記録
- 体調変化時の早めの相談
家族で取り組む予防策
- 定期的な換気
- 手洗い・消毒の習慣化
- 体調不良者との接触管理
これらの対策は、決して特別なものではありません。
しかし、継続的に実施することで、感染リスクを大きく下げることができます。
特に、高齢者の方々や基礎疾患をお持ちの方は、体調の変化に敏感になり、早めの対応を心がけることが重要です。
季節の変わり目や、感染者が増加する時期には、より一層の注意が必要となります。