- 突然の異国での生活から始まった"想定外の人生"
- 秘書からアイドルへ?人生を変えた一つの募集
- 働くママの理想と現実~保活という名の試練~
- 声が出なくても止まらない~ラジオDJとしての覚悟~
- これから保活に挑む人たちへのメッセージ
「お願いだからシャワーを浴びさせて!」
武道館のステージに立った元アイドルが、なぜ朝5時台から5路線を乗り継ぐ通勤を強いられることになったのか。
近藤さや香が語る"想定外の人生"から、現代日本が抱える課題が見えてきます。
突然の異国での生活から始まった"想定外の人生"
小学3年生の終わり頃、親の転勤でアメリカ・ミシガン州へ渡った近藤さや香さん。
現地校に通いながら、土曜日には日本語維持のための補習授業校にも通っていました。
「最初は英語が話せない海外出身の子たちがいるクラスに入るのですが、英語のレベルを上げていくためのテキストに『Draw a turtle』と書いてあって。それなりに英語を勉強していたはずなのに、外国の人しかいない空気感からか、亀を書くことすらできませんでした」
アメリカでの学校生活で学んだこと
アメリカの教育現場では、生徒たちが床に寝転がってページをめくったり、ソファーで姿勢を崩したり、リンゴをかじりながら授業を受けたりすることが当たり前だったといいます。
「最初は『えーっ!』と驚いたのですが、慣れてくると自分が一番吸収できる態勢で授業を受けることを当たり前だと感じるようになっていて」
秘書からアイドルへ?人生を変えた一つの募集
大学卒業後、インターナショナル幼稚園の教師や社長秘書として働いていた近藤さん。
アメリカ時代から、スクールバスで流れていたラジオに憧れを持っていました。
ある朝、会社のパソコンで「AKBのお姉さん募集!」という文面を目にします。
「土曜日の夜だけ芸能活動をします。社会人でもできます」という記載に、ラジオの仕事への足がかりになるかもしれないと考え、応募を決意しました。
アイドル生活の知られざる苦労
SDN48としてデビューした近藤さんを待っていたのは、想像以上の忙しさでした。
「土曜日に秋葉原で劇場公演をしたあと、汗ダラダラの状態で夜中の生放送に出演して、そのまま空港に移動して早朝に北海道へ飛んでイベントに出る」
というような過密スケジュール。シャワーを浴びる時間すら確保できないことも。
働くママの理想と現実~保活という名の試練~
産後3か月で、横浜のFMヨコハマでラジオDJの仕事が決まった近藤さん。
しかし、都内在住者が神奈川県の保育園に入園することは困難を極めました。
朝5時台の5路線乗り継ぎ通勤の実態
保育園に入れず、スタジオ近くの託児所を利用することになった近藤さん。
満員電車を避けるため、朝5時台から5路線を乗り継ぐ通勤を余儀なくされました。
全シッター会社からの断られ体験
離婚後、ようやく保育園に入園できたものの、今度は朝の送りのシッター探しに苦労します。
朝6時台の対応を依頼するも、何十社ものシッター会社から断られる経験も。
声が出なくても止まらない~ラジオDJとしての覚悟~
番組開始から1年後、声帯結節を患った近藤さん。
「声が出ません」と電話で伝えても、スタッフから「大丈夫、大丈夫。出てるから来て~」と言われ、休まず出演を続けました。
働く母親たちとの共感
「私たちも何人もなっています。つらいの、わかります!」
と保育園の先生から共感を得られたといいます。
これから保活に挑む人たちへのメッセージ
「自分がたくさん苦しんだからこそ、自分以降の人たちには苦しんでほしくなくて」
と語る近藤さん。
現在は、ラジオ番組で保育の専門家をゲストに招き、保活に関する情報発信も行っています。
具体的なアドバイスと心構え
- 早めの情報収集と準備が重要
- 地域による入園基準の違いを確認
- 複数の保育施設を検討する
- サポートネットワークの構築を意識する