- 1. 在職老齢年金とは?今の仕組みをわかりやすく解説
- 2. なぜ今、在職老齢年金の見直しが必要なのか
- 3. 具体的に何が変わる?減額基準の引き上げを図解で解説
- 4. これからどうなる?気になる今後のスケジュール
- まとめ:在職老齢年金の見直しで私たちの生活はこう変わる
\速報/
厚生労働省が「在職老齢年金」の見直しに入りました。
「年金をもらいながら働いているけど、収入が増えると年金が減る...」
そんな悩みを抱える高齢者の方に朗報です。
現在の月50万円という減額の基準が、62万円や71万円に引き上げられる可能性が出てきました。
このページでは、在職老齢年金の見直しについて、以下の疑問にお答えします:
- ✓ いつから制度が変わるの?
- ✓ なぜ見直しが必要なの?
- ✓ 具体的に何が変わるの?
1. 在職老齢年金とは?今の仕組みをわかりやすく解説
「年金をもらいながら働いていると、年金が減額されるって本当?」
はい、これが在職老齢年金制度です。
具体的に説明していきましょう。
在職老齢年金とは、65歳以上の方が対象の制度です。
<具体例で見てみましょう>
例:田中さん(67歳)の場合
- 月の給与:40万円
- 月の年金:30万円
- 合計:70万円
現在の制度では:
- 基準となる金額:月50万円
- 田中さんの合計収入:70万円
- 基準を超えた金額:20万円(70万円-50万円)
- 減額される年金:10万円(超過分の半額)
結果、田中さんが実際に受け取れるのは:
- 給与:40万円(変わらず)
- 年金:20万円(30万円-10万円)
- 合計:60万円
ここで重要な3つのポイント:
- ✓ 基礎年金(国民年金)は減額されません
- ✓ 減額されるのは厚生年金だけです
- ✓ 70歳以上も同じ計算方法です
このように、収入が増えると年金が減ってしまう仕組みになっています。
では、なぜ今、この制度を見直す必要が出てきたのでしょうか?
2. なぜ今、在職老齢年金の見直しが必要なのか
実は、現在の制度には大きな課題があります。
厚生労働省の統計によると、65歳以上で働きながら年金を受け取っている方は308万人(時点)。
そのうち約50万人が減額の対象となっています。
見直しが必要な理由は主に3つあります:
- 高齢者の働く意欲への影響
「収入が増えると年金が減る」という仕組みが、高齢者の就労意欲を下げているという指摘があります。
- 人手不足への対応
多くの業界で人手不足が問題となる中、経験豊富な高齢者の力が必要とされています。
- 物価上昇への対応
近年の物価上昇を考慮すると、現在の基準額(50万円)が実態に合わなくなってきているとされています。
では、具体的にどんな変更が検討されているのでしょうか?
3. 具体的に何が変わる?減額基準の引き上げを図解で解説
厚生労働省が検討している主な変更点は以下の通りです:
1. 基準額の引き上げ
現在:月50万円
↓
変更案:月62万円または71万円
これにより、より多くの収入を得ても年金が減額されにくくなります。
具体例で見てみましょう:
(給与40万円+年金30万円のケース)
【現在】
合計70万円→10万円減額
手取り60万円
【基準額62万円の場合】
合計70万円→4万円減額
手取り66万円
このように、同じ収入でも手取りが6万円増える計算になります。
4. これからどうなる?気になる今後のスケジュール
今後の予定は以下の通りです:
社会保障審議会で具体的な見直し案を提示
- 年末まで
改革案のとりまとめ
通常国会に法案提出予定
ただし、制度の完全撤廃については、年間4500億円の財源が必要となるため、基準額引き上げ案が軸となる見込みです。