お母さん、ごめんなさい
これは、ニューヨークで地下鉄サーフィン中に亡くなった13歳の少女が、SNSに投稿した最後のメッセージでした。
スマートフォンの画面には「いいね」が並び、コメント欄には「かっこいい」「すごい」の声。
でも、その裏で若い命が失われています。
地下鉄サーフィンの危険性と実態
走る電車の屋根に上る地下鉄サーフィン。
ニューヨークでは今年だけで6人の若者が命を落としました。
昨年の5人から増加し、逮捕者も118人から181人に。
その多くが10代の若者たちです。
この危険な行為は、SNSで「チャレンジ」として広がっています。
TikTokやInstagramなどで動画が次々とシェアされ、「いいね」を集めているのです。
では、なぜこんなに危険な行為が広がっているのでしょうか?
次のセクションで、その背景を見ていきましょう。
なぜ若者は命がけの行為をするのか
「いいね」欲しさに命を危険にさらす。
そんな行動の裏には、SNSならではの特徴があると言われています:
- すぐに反応がもらえる
- たくさんの人に見てもらえる
- 「すごい」と思われたい
- 仲間から取り残されたくない
専門家によると、若者たちは「自分は大丈夫」という思い込みが強く、危険性を実感できていない可能性があるとのこと。
実際の危険性は?
電車の速度は時速40〜60km。
わずかなバランスの崩れが命取りになります。
このように、SNSでの注目集めが、取り返しのつかない結果を招いているのです。
では、実際にどんな事故が起きているのか、ある少女の事例を見てみましょう。
13歳少女の死亡事故から見える現実
最近起きた痛ましい事故。
クイーンズ区で13歳と12歳の少女が電車の屋根に上りました。
「みんなに見てもらいたい」
「すごいって言ってもらいたい」
そんな思いが、悲しい結末を招きました。
2人はバランスを崩し、走行中の車両の間に落下。
13歳の少女が命を落とし、12歳の少女は頭に大けがを負いました。
このように、たった一度の過ちが、取り返しのつかない結果になってしまうのです。
では、これを防ぐため、どんな対策が取られているのでしょうか?
SNS企業と行政の対策最前線
ニューヨーク市の地下鉄を運営するMTAは、SNS各社と協力して対策を進めています:
- 危険な動画の削除(すでに1万件以上)
- 警告メッセージの表示
- 注意喚起スペースの設置
TikTok、Instagram、YouTubeなど主要なSNSは、こうした動画を見つけ次第、すぐに削除する体制を整えています。
しかし、新しい動画は次々と投稿され、完全な防止は難しいのが現状です。
私たち一人一人にできることは何でしょうか?