「自分の価値観や物差しを壊したかった」――。
8年前、突如として芸能界から姿を消した成宮寛貴さんが、ついに沈黙を破りました。
トランク1つで世界を放浪した日々、そして殺人鬼という役での復帰。今回、AERA dot.の取材で明かされた彼の8年間の軌跡と、新たな挑戦についてお伝えします。
なぜ突然の引退だったのか
、多くのファンを驚かせた成宮さんの電撃引退。
当時、人気ドラマ「相棒」で活躍していた彼が、なぜその道を閉ざすことを選んだのでしょうか?
「とにかく、エンターテイメントの世界から距離を取るべきだと思いました」
と、成宮さんは当時を振り返ります。
「これ以上周りに迷惑をかけたくない」という思いが、その決断の背景にあったそうです。
実は、引退前から俳優の仕事に疑問を感じ始めていたとも語っています。
「アーティストとして、感情よりも今何をすべきか深く考え、行動しました」
この言葉からは、単なる逃避ではなく、深い考えに基づいた決断だったことが伝わってきます。
知られざる8年間の真実
引退後、成宮さんが向かったのは海外でした。アジア、アメリカ、ヨーロッパと、まさに世界を巡る旅に出たのです。
持ち物はトランク1つだけ。
「使えるお金も限られている中で、生活もトランク一つで事足りた」という言葉が印象的です。私たちが当たり前だと思っている生活様式や価値観を、彼は完全にリセットしたのかもしれません。
特に興味深いのは、ヨーロッパでの体験です。
そこで成宮さんは、フィンガーペインティング手や指に絵の具を付けて描く表現方法と出会います。
「自分の好きな色彩で自由に発想し、描いていくことがとても心地よかった」
と語る成宮さん。これは単なる趣味以上の、彼の心の回復にも繋がっていたようです。
復帰作は衝撃の"殺人鬼"役
そんな成宮さんが選んだ復帰作が、ABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」です。
から放送開始となるこの作品で、彼は魅惑的な殺人鬼・神城真人を演じます。
「金田一少年の事件簿」で知られる天樹征丸さんの原作を、「アルプススタンドのはしの方」で日本映画プロフェッショナル大賞監督賞を受賞した城定秀夫監督が手掛けています。
瀧本美織さんは、「成宮さんが真人でいてくださったから、死ぬほど愛すことができました」と語り、その演技力の高さを評価。
プロデューサーの小林宙さんも、「後半の演技は圧巻です」と太鼓判を押しています。
プロデューサーの小林宙さんも、「後半の演技は圧巻です」と太鼓判を押しています。
新しい成宮寛貴の魅力
8年という時間は、成宮さんに何をもたらしたのでしょうか?
「一つのセリフでも二つの意味を持っていたり」と語る彼の言葉からは、以前にも増して表現の深みが感じられます。
それは、世界を巡り、自分と向き合った日々があったからこそ。
それは、世界を巡り、自分と向き合った日々があったからこそ。
世代や性別を問わず多くのファンを魅了してきた成宮さん。8年の沈黙を経て、さらに進化した演技に、早くも期待が高まっています。