トヨタの人気車を買うには"条件"が必要だった! 公取委が自動車販売で初の「抱き合わせ販売」警告を出しました。
あなたはトヨタの人気車を購入するとき、追加サービスの契約を断ると車が買えないと言われたらどう思いますか?
実はそんな「抱き合わせ販売」が行われていたんです。
✅ 実は条件付き?トヨタ人気車種の抱き合わせ販売の実態
トヨタモビリティ東京では、人気車種を買いたいなら「追加条件」が必要でした。
公取委によると、2023年6月から2024年11月ごろまで、人気が高く、中古車市場で新車価格を上回るケースも少なくない3車種が対象になっていたんです。
ℹ️ 抱き合わせ対象となった人気車種
- アルファード
- ヴェルファイア
- ランドクルーザー
これらの車を購入する際、トヨタモビリティ東京は顧客に対して様々な追加条件を提示していました。
どのような条件が課されていたのでしょうか?
⚠️ 購入の条件とされたサービス
- 自社が提供するボディコーティングの購入
- メンテナンスパックの契約
- トヨタファイナンスとのローン契約
- 所有する車両の下取り
驚くべきことに、これらの条件を断った場合、新車の販売を拒否するケースもあったのです。
これでは消費者は自分の意思で選択できず、不要なサービスにもお金を払わなければならない状況でした。
👉 想像してみてください - 長く待った人気車がやっと買えると思ったら「このサービスも一緒に契約してください」と言われたら、どう感じますか?
なぜトヨタモビリティ東京はこのような販売方法を行っていたのでしょうか?意外な理由があります。
⚠️ "転売対策"という名目の実態—公取委が認めなかった理由
トヨタモビリティ東京は調査過程で「転売対策として購入条件を課していた」と説明しました。
人気車種は入手困難なため、転売目的で購入される場合があるんです。
💡 人気車種の市場事情
アルファードやランドクルーザーなどの人気モデルは、納車待ちが長期化し、中古車市場では新車価格を上回る価格で取引されることもあります。
そのため、企業側としては「本当に使う人に販売したい」という意図があったのかもしれません。
しかし公取委は「転売対策になっておらず、認められない」と明確に判断しました。
なぜ転売対策として認められなかったのでしょうか?
コーティングやローン契約をしても、その後に転売することは可能だからです。
抱き合わせ販売は転売を防ぐ効果的な方法とは言えません。
さらに驚くべきことに、トヨタモビリティ東京では「同様の販売手法が古くから浸透」していたとされています。
都内約200店舗で行われていた可能性がありますが、徹底度合いは高くなかったようです。
この販売方法は珍しいものではなく、業界内では"慣習的"に行われていた可能性もあります。あなたも何かの商品を購入する際に、似たような経験はありませんか?
このような販売方法は法的にどのような問題があるのでしょうか?公取委が初めて警告に踏み切った背景を見ていきましょう。
⚖️ 初の警告となった理由—独禁法違反と消費者の自由な選択
公取委は今回の行為が独占禁止法で禁じられている「抱き合わせ販売」にあたる恐れがあると判断しました。
「消費者の自由な選択の妨げになる」という指摘は、この問題の本質を突いています。
📋 独禁法違反となる抱き合わせ販売の要件
- 本来別々に販売・提供されるべき商品やサービスを一緒に購入させること
- 顧客の自由な選択権を奪うこと
- 不公正な取引方法と認められること
注目すべきは、自動車販売会社の抱き合わせ販売で初めて公取委が警告したという点です。
これは自動車業界全体に対する重要なメッセージと言えるでしょう。
「人気車種を買いたいと思う客の選択を阻害した行為。抱き合わせ販売は消費者の自由な選択の妨げになる」(公取委)
なぜ重い処分ではなく警告にとどまったのでしょうか?
公取委は今回、排除措置命令などの行政処分ではなく、行政指導である警告にとどめました。
これは「徹底度合い」が高くなかったことや、トヨタが2024年10月に全国の販売店に対して注意喚起を行っていたことなどが考慮されたと考えられます。
この警告を受けて、トヨタモビリティ東京はどのような対応をするのでしょうか?
📝 まとめ—消費者の権利と今後の動向
トヨタモビリティ東京の広報担当者は「警告を真摯に受け止め、お客様本位の営業活動に関しての教育を強化する」とコメントしています。
「今後は有益な提案ができるよう、丁寧な商談を心掛ける」との姿勢を示しました。
✅ 自動車購入時に知っておくべき消費者の権利
- 追加サービスを断る権利がある
- 特定のローン会社と契約する義務はない
- 下取りは別の業者に依頼することもできる
公取委はトヨタに対して同様の車種を販売する全国の販売店への独禁法順守の周知徹底を要請しています。
また、業界団体の日本自動車販売協会連合会にも会員への周知を要請しました。
⚠️ 注目ポイント
トヨタモビリティ東京は2025年1月にも金融庁から保険業法に基づく業務改善命令を受けており、コンプライアンス体制の見直しが急務となっています。
あなたが高級車や人気車種を購入する際は、不要なサービスの抱き合わせがないか注意してみてください。
もし「これを買わないと車は売れない」と言われたら、それは独禁法違反の可能性があります。
👉 消費者として自分の権利を知り、適切な選択をする—それが今回の事例から学べる大切なポイントではないでしょうか。
よくある質問
Q: なぜトヨタモビリティ東京は抱き合わせ販売を行っていたのですか?
A: 公式には「転売対策」と説明していましたが、公取委はこの理由を認めませんでした。人気車種の需要が高く、販売店側が追加利益を得るために行っていた可能性があります。
Q: 抱き合わせ販売の警告を受けた後、その後トヨタはどのように対応しましたか?
A: トヨタモビリティ東京は「警告を真摯に受け止め、お客様本位の営業活動に関する教育を強化する」とコメント。トヨタ本社も全国の販売店に対して独禁法順守の周知徹底を行っています。
Q: 抱き合わせ販売が独禁法違反とされる理由は何ですか?
A: 消費者の自由な選択を阻害し、本来別々に提供されるべきサービスを強制的に購入させる行為が不公正な取引方法とみなされるためです。これにより消費者は不必要なコストを負担させられます。
Q: 人気車種を購入する際に抱き合わせ販売を断られた場合、消費者としてどのような対応ができますか?
A: まず販売店に抱き合わせ販売が独禁法違反の可能性があると伝えましょう。改善されない場合は公正取引委員会の相談窓口に報告することができます。また別の販売店での購入も検討するとよいでしょう。