- すすきの事件の特異な家族関係とは?父親・修被告の新証言から
- なぜ家庭内でブロークンイングリッシュ?独特なコミュニケーションの背景
- 「ドライバーさん」と「彼女」|親子でありながらサービス提供者のような関係
- 浮かび上がる日常生活の実態|自傷行為とアニメへの没入
- 両親の認識と対応|新たに明らかになった事実
- 事件後の変化と今後の展開|裁判の行方
「家の中では片言のブロークンイングリッシュしか話さない」「父親を『ドライバーさん』、母親を『彼女』と呼ぶ」—。に札幌市すすきので起きた事件で、これまで知られていなかった特異な家族関係が、新たな証言から明らかになってきました。
に行われた裁判で、父親の修被告(60)が証言台に立ち、家族の日常生活や娘との関係性について、新たな証言を行いました。この記事では、裁判での証言内容をもとに、この家族が抱えていた背景について、わかりやすく解説していきます。
すすきの事件の特異な家族関係とは?父親・修被告の新証言から
事件の被告人となっているのは、瑠奈被告(30)と父親の修被告(60)、母親の浩子被告(61)の親子3人です。特に注目されているのは、この家族特有のコミュニケーション方法でした。
修被告は法廷で、
「家の中では、ほとんど片言のブロークンイングリッシュしか喋らない」
と証言しています。また、瑠奈被告は父親のことを「ドライバーさん」、母親のことを「彼女」と呼んでいたことも明らかになりました。
なぜ家庭内でブロークンイングリッシュ?独特なコミュニケーションの背景
修被告によれば、家庭内での会話は日本語と英語を混ぜた不完全な言葉で行われていたといいます。
「会話が噛み合わなくて、興奮して親子喧嘩のようなことはある」
と証言しています。
この特異なコミュニケーション方法について、修被告は
「本人が落ち着いているときは、なるべく普通の生活をしてもらう」
と説明しています。家族それぞれが、独自の方法で関係性を保とうとしていた様子がうかがえます。
「ドライバーさん」と「彼女」|親子でありながらサービス提供者のような関係
瑠奈被告が両親をそれぞれ「ドライバーさん」「彼女」と呼んでいた背景について、修被告は
「そう呼ぶことが本人にとって一番楽なんだと。一番心が穏やかでいられる関係性だったのかな」
と振り返っています。
両親への接し方にも違いがあったようです。修被告は
「浩子は身の回りのことで相談をうけたり、私はドライバーさんですから、どこかに連れて行く際の担当として使い分けていて。後は医者ですから体のことについて聞かれることもありました」
と説明しています。
浮かび上がる日常生活の実態|自傷行為とアニメへの没入
修被告の証言からは、瑠奈被告の日常生活の様子も明らかになってきました。特に注目されるのは、継続的な自傷行為の存在です。
修被告によれば、
「体を切り付ける、腕や胸部など、特に両ほほを多いときは毎月切っていて、そこはアザやケロイドのようになっていた」
とのことです。この自傷行為は事件の直前まで続いていたと証言されています。
また、アニメキャラクターへの強い思い入れも特徴的でした。特に「東京リベンジャーズ」の特定のキャラクターに強く傾倒し、そのキャラクターが自決するシーンを見て「大泣きしていた」という証言もありました。
両親の認識と対応|新たに明らかになった事実
修被告は
「瑠奈が何を考えていて、何を望んでいるかは、今もほとんどわからない」
と証言しています。一方で、
「本人が辛いことの表れで、本人の辛さを共有しておかないと、火に油を注ぐことになる」
とも話しており、独自の方法で対応を模索していた様子がうかがえます。
興奮状態になることについて、修被告は
「興奮するというより混乱するという感じです」
と表現。
「興奮が終わればゼロになる。『殺してくれ』『出て行ってくれ』と言われても、次の日に家に戻れば、普通の生活が出来る」
と、その様子を説明しています。