27連勝の大記録が止まった夜。
東京ドームに詰めかけた観客たちが見届けたのは、侍ジャパンの新たな歴史の1ページでした。
、プレミア12決勝。
日本代表は台湾に0-4で敗れ、2大会連続優勝の夢が破れました。
ここまで無傷の8連勝で勝ち進んできた日本でしたが、決勝の舞台で思わぬ敗戦を喫することになったのです。
試合結果:静まり返った東京ドーム
誰もが優勝を確信していた試合展開は、5回裏に大きく動きました。
0-0で迎えた5回、先発の戸郷翔征投手から2本の本塁打を浴び、4点を失います。
その後も台湾投手陣の前に打線が沈黙し、そのまま0-4で試合終了。
東京ドームは静寂に包まれました。
戸郷投手は4回まで素晴らしい投球を見せていました。
しかし5回、150キロの直球が打ち返され、一気に流れが変わりました。
まさに野球の怖さを感じさせる展開でした。
この試合まで、日本代表は主要国際大会で27連勝という驚異的な記録を築いていました。
強化試合を含めると34連勝。
その偉大な記録もここで途切れることになったのです。
27連勝はこうして築かれた
27連勝の歴史は、前回のプレミア12での対メキシコ戦から始まりました。
それ以来、WBCでの活躍も含め、日本代表は世界の強豪国を相手に負けなしの快進撃を続けてきました。
特筆すべきは、この間の試合内容です。
接戦を制することもあれば、圧倒的な力の差を見せつける試合もありました。
投手陣の安定感、つなぎの野球で得点を重ねる打線。
日本野球の真髄とも言える戦い方で、世界の強豪たちを打ち破ってきたのです。
台湾の戦略:投手起用の妙
台湾は決勝戦に向けて、思い切った決断を下しました。
当初予告していた先発投手を変更し、罰金を払ってまで投手起用を変えたのです。
その賭けは、見事に的中しました。
左腕投手の大きなスライダーに、日本打線は4回まで1安打に抑え込まれます。
その後の継投も効果的で、日本打線は最後まで得点を奪えませんでした。
この試合、日本は4番打者として期待された巨人・岡本和や、ヤクルト・村上などの主砲を欠いての戦いでした。
それでも、小園、辰己、坂倉、佐野らの巧打者たちがつなぎの野球で戦ってきましたが、決勝では相手投手陣の前に沈黙を強いられました。
井端監督が語る:今後の展望
「選手が非常によくやってくれました。
大会を通じて技術も上がったと思いますし、精神的にも肉体的にも強くなった」
には、第6回WBCが控えています。
そこでは、メジャーリーガーと国内組の融合という新たな課題に取り組むことになります。
今大会での経験は、間違いなく選手たちの大きな糧となるはずです。
敗戦の悔しさを、次の戦いへのエネルギーに変えていく。
それこそが、日本野球の真骨頂なのかもしれません。
「最後のところで勝たせられなかったのは私の責任です」
と語る井端監督。
その言葉の裏には、次の大会への強い決意が感じられました。