デビューからわずか1年半で韓国音楽界の頂点に立ち、2023年には12年ぶりとなる女性グループでMAMAアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞したNewJeans。
そんな彼女たちが、なぜ突然の契約解除を決意することになったのでしょうか?
本記事では、から始まった事務所との対立から、契約解除要求に至るまでの経緯を、時系列で詳しく解説していきます。
そもそもなぜ事務所との対立が始まったのか
事の始まりは。
NewJeansが所属するADORの親会社HYBEが、突如として事務所への監査を開始しました。
HYBEは「ADOR経営陣が内部資料を流出させ、経営権を奪おうとした」と主張。
一方、当時のADOR代表だったミン・ヒジン氏は、これを強く否定しました。
ミン・ヒジン氏によれば、対立の本当の原因は別のところにありました。
それは、HYBE傘下の別のレーベルからデビューしたグループ「ILLIT」が、NewJeansと似たようなコンセプトを持っているという問題でした。
この問題をHYBEに指摘したことで対立が始まり、それが今回の監査につながったというのが、ミン・ヒジン氏の主張です。
このように、事務所内部の対立は、グループの個性や方向性を巡る根本的な問題だったのです。
では、この対立はどのように発展していったのでしょうか。
HYBEとミン・ヒジンの対立が決定的に
監査開始から約4ヶ月後の、事態は大きく動きます。
HYBEはミン・ヒジン氏を代表取締役から解任。
ただし、NewJeansのプロデュース業務は継続させる形を取りました。
この決定に対し、、メンバー全員が初めて公に声を上げます。
「HYBEの経営陣交替と不当な待遇により、チームの個性とクリエイションが侵害されており不安を感じている」
さらに10月には、メンバーのハニが韓国国会の調査で証言。
HYBEの別レーベルのマネージャーから受けた不当な扱いについて語り、現ADOR代表の対応にも不満を示しました。
ここまでの経緯を見ると、この問題が単なる経営陣同士の対立ではなく、グループの存在意義に関わる深刻な問題だったことがわかります。
そして、メンバーたちは次の重大な決断を迫られることになります。
メンバーたちが声を上げた理由とは
事態が動いたのは。
メンバー全員がADORに対して、正式な要求文書を送付します。
その内容は以下の5つでした:
- ハニへの不当な扱いに関する公式な謝罪
- 無断で使用された写真や動画の削除
- アルバム販売方法の改善
- ミュージックビデオ制作に関する問題解決
- グループの独自性を守ること
特に注目すべきは、メンバーたちが「14日以内に改善されない場合は契約を解除する」という最後通告を出した点です。
これは、グループとして前例のない強い態度表明でした。
しかし、この間にも状況は変化します。
要求の中で最も重要だったミン・ヒジン氏の代表復帰について、に本人が社内理事を辞任。
ADORを完全に去ることになったのです。
このように、メンバーたちの決断は、自分たちのアイデンティティを守るための切実な選択だったことがわかります。
では、この後グループはどうなっていくのでしょうか。
契約解除要求までの経緯と今後の展開
現在、この問題は新たな段階に入っています。
契約解除となった場合、メンバーたちには約700億円という巨額の違約金が発生する可能性があると言われています。
また、グループ名や楽曲の使用権も失う可能性が高いとされています。
実際、最近の音楽賞授賞式では、メンバーたちが「NewJeansでなくても...NewJeans never die」という意味深な発言をしています。
ここまで見てきた通り、NewJeansの契約解除問題は、単なる事務所との対立ではありません。
グループの独自性や方向性を守るための、メンバーたちの決断だったのです。