- 森乃阿久太さんの突然の訃報、最期は交通事故
- 俳優と落語家、二つの顔を持つ異色の経歴
- 朝ドラ「スカーレット」から時代劇まで、印象的な出演作品
- 42歳で始めた落語家人生、来年の兄との高座は幻に
- 関係者や落語仲間から惜しむ声、その人柄とは
その日の深夜、京都の街を走る一台の車が、私たちから大切な表現者を奪いました。
俳優として、落語家として、二つの顔を持ち活躍していた森乃阿久太さん。
53年の人生は、あまりにも突然の幕切れとなりました。
森乃阿久太さんの突然の訃報、最期は交通事故
深夜未明、俳優で落語家の森乃阿久太さん(53歳)が交通事故により亡くなりました。
この訃報は、実兄で落語家の桂枝三郎さんがSNSで公表し、芸能界に大きな衝撃が走りました。
通夜・告別式は、ご遺族の意向により近親者のみでの家族葬として執り行われることが発表されています。
"ああ、車が憎い"
という兄・枝三郎さんの言葉には、あまりにも突然の別れを強いられた無念さが込められていました。
このセクションでは、森乃さんの最期について触れてきました。
では次に、彼のユニークな経歴について見ていきましょう。
突然の別れとなった森乃さんは、どんな道のりを歩んできたのでしょうか?
俳優と落語家、二つの顔を持つ異色の経歴
、京都府に生まれた森乃さん。
花園大学文学部を卒業後、東映京都撮影所の俳優として活動を始めます。
時代劇から現代ドラマまで、幅広い作品に出演する実力派俳優として活躍していました。
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そんな森乃さんが42歳という遅めの年齢で、新たな挑戦を決意します。
、二代目森乃福郎に入門し、落語家としての道を歩み始めたのです。
趣味は「親孝行」、特技は「殺陣(時代劇の立ち回り)」という森乃さん。
俳優としての経験を活かしながら、落語という伝統芸能の世界でも自分の道を切り開いていきました。
このように、森乃さんは俳優と落語家という二つの顔を持つ異色の経歴の持ち主でした。
では、具体的にどんな作品で活躍していたのでしょうか?
朝ドラ「スカーレット」から時代劇まで、印象的な出演作品
NHK連続テレビ小説「スカーレット」では、赤い手袋を拾った信楽一丁目のお巡りさん役を演じ、視聴者の記憶に残る印象的な脇役を務めました。
また、「科捜研の女」「水戸黄門」「大岡越前」「大奥」「遺留捜査」など、数々の人気ドラマや時代劇に出演。
時代劇では殺陣の特技を活かした演技で、存在感を示していました。
このように多彩な作品で活躍していた森乃さんですが、落語家としてはどんな活動をしていたのでしょうか?
42歳で始めた落語家人生、来年の兄との高座は幻に
上方落語協会の会員として精力的に活動を続けていた森乃さん。
には、天満天神繁昌亭で兄の桂枝三郎さんとの「新春特別公演」が予定されていました。
しかし、この兄弟での高座は叶わぬ夢となってしまいました。
兄の枝三郎さんは「幻の兄弟繁昌亭」と、無念の思いをSNSに投稿しています。
関係者や落語仲間から惜しむ声、その人柄とは
落語仲間からも追悼の声が相次いでいます。
同期の露の瑞さんは「明るく楽しい人でした」と森乃さんを偲び、兄弟子の森乃石松さんも「本当にショックです」と驚きを隠せない様子でした。