- 宝塚時代(1955-1971)|歌唱力抜群の雪組トップ娘役として
- 代表作『花のオランダ坂』『クレオパトラ』で魅せた華やかな舞台
- 退団後の活躍|女優としての新たな挑戦と『3時のあなた』
- 宝塚歌劇100周年|「殿堂」入りと最後の舞台
- 加茂さくらさんの遺した功績|芸術家姉妹としての歩み
加茂さくら(かも・さくら)さん、に87歳で逝去。
宝塚歌劇の黄金期を支えた名娘役として知られる加茂さくら(本名:大谷照子)さんが、肺がんのため87歳で亡くなりました。
歌唱力に定評があった元タカラジェンヌとして、また退団後は『3時のあなた』の司会者として多くの人々に親しまれた加茂さん。
その87年の人生には、数々の感動的な物語が詰まっています。
宝塚時代(1955-1971)|歌唱力抜群の雪組トップ娘役として
、加茂さくらさんは宝塚音楽学校に入学し、宝塚歌劇団の一員となりました。
特筆すべきは、その類まれな歌唱力。
花組での活躍を経て、には雪組のトップ娘役という重要なポジションに就任します。
歌唱力の高さは誰もが認めるところで、後に声楽専科へ移籍するほどの実力の持ち主でした。
宝塚では「娘役」として活躍。
娘役とは、男役に対する女性らしい役どころのことで、加茂さんはその中でもトップとして輝きました。
明石照子さん、真帆志ぶきさんといった当時の雪組トップスターとコンビを組み、多くの名作を生み出していきます。
お二人との息の合ったペアフォーマンスは、今でも多くのファンの記憶に残っているといいます。
代表作『花のオランダ坂』『クレオパトラ』で魅せた華やかな舞台
加茂さんの代表作として特に知られているのが、『花のオランダ坂』と『クレオパトラ』です。
これらの作品で、加茂さんは持ち前の歌唱力と表現力を存分に発揮しました。
トップ娘役として、観客を魅了する華やかなステージを繰り広げ、その実力は多くの観客から絶賛されたといいます。
特に歌唱シーンでは、その声量と表現力で劇場全体を魅了したと言われています。
退団後の活躍|女優としての新たな挑戦と『3時のあなた』
の宝塚退団後、加茂さんは女優としての第二の人生をスタートさせます。
テレビドラマや映画、舞台と、幅広い分野で活躍。
特に注目されたのが、ワイドショー『3時のあなた』での司会者としての活動でした。
宝塚で培った表現力とコミュニケーション能力を活かし、視聴者に親しまれる司会者として、新たな魅力を発揮していきます。
宝塚歌劇100周年|「殿堂」入りと最後の舞台
、宝塚歌劇団が創立100周年を迎えた際、加茂さんは「宝塚歌劇の殿堂」の最初の100人に選ばれるという栄誉に輝きます。
これは、宝塚歌劇団の歴史に大きな足跡を残した人物にのみ与えられる称号です。
その前年のには、100周年記念式典に出演。
八千草薫さんらと共に舞台に立ち、最後まで観客に手を振る姿が印象的だったと言われています。
加茂さくらさんの遺した功績|芸術家姉妹としての歩み
加茂さんの妹・加茂すみれさんも、宝塚歌劇団出身の元タカラジェンヌ。
姉妹揃って宝塚で活躍するという、とても珍しいケースでした。