、大阪拘置所に収容されていた筧千佐子死刑囚(78)の突然の死亡が報じられました。
近畿3府県で4人の男性に青酸化合物を飲ませ、3人を殺害したとされる事件で2021年に死刑が確定していた筧死刑囚。
その最期と事件の全容に迫ります。
突然の死亡報道、最期の様子は
、大阪拘置所の居室で仰向けの状態で発見された筧千佐子死刑囚。
職員の声かけに応じず、救急搬送されましたが、同日午前10時に死亡が確認されました。
注目すべきは、前日のまで、筧死刑囚は職員と普段通りに会話をし、日常生活を送っていたということです。
現時点で死因は明らかになっておらず、遺書なども見つかっていないとされています。
このように突然の死亡により、事件の詳細な背景や動機について、新たな事実が明らかになる可能性は低くなりました。
では、そもそもこの事件とは、どのようなものだったのでしょうか。
青酸連続殺人事件とは何だったのか
事件はからにかけて、近畿3府県で発生しました。
確定判決によると、筧死刑囚は遺産取得を目的に、兵庫県伊丹市の日置稔さん(当時75歳)ら3人に青酸入りカプセルを飲ませて殺害。さらにには、約4000万円の返済を免れるため、神戸市の知人男性を殺害しようとした未遂事件も起こしています。
被害者は、いずれも筧死刑囚の夫や内縁関係にあった男性たちでした。
金銭的な動機による計画的な犯行であったことが、裁判で明らかになっています。
なぜ死刑が確定したのか
裁判では、以下の点が重視されました:
- 計画的な犯行であること
- 被害者が3人と多数であること
- 遺産目的という身勝手な動機
- 青酸化合物という危険な毒物を使用したこと
これらの要素から、1審、2審とも死刑判決が言い渡され、に最高裁で死刑が確定しました。
この判決により、筧死刑囚は大阪拘置所で死刑執行を待つ身となりましたが、その約3年後に自然死という形で生涯を終えることになりました。
事件が残した社会的影響
この事件は、高齢者を狙った犯罪の深刻さを社会に突きつけました。
特に、内縁関係を悪用した金銭目的の犯罪という側面は、現代社会が抱える問題を浮き彫りにしたと言えます。
筧死刑囚の死亡により、確定死刑囚は全国で106人となりました。
この数字は、日本の死刑制度の現状を考える上で重要な指標となっています。