- 今年のインフルエンザ、なぜこんなに広がっているの?
- 2024年のインフル、これまでと何が違う?
- インフルエンザの薬が足りない!その理由と対策
- 年末年始の病院はいつ行くべき?医師が教える賢い受診方法
- まとめ:今年のインフルエンザ対策の3つのポイント
「インフルエンザにかかった人の倍増」「薬局でせき止め薬が品切れ」「忘年会のキャンセル続出」―。
2024年の年末は、全国でインフルエンザが猛威を振るっています。
42の都道府県が注意報レベルを超え、患者数は前週から倍以上に増加。
医療現場からは「例年より強い症状の患者が多い」という声も上がっています。
この記事では、医師や専門家の見解をもとに、今年のインフルエンザの特徴から、薬不足への対応、年末年始の上手な病院のかかり方まで、誰もが知っておくべき情報をお届けします。
今年のインフルエンザ、なぜこんなに広がっているの?
今年のインフルエンザの広がり方は、かなり特徴的です。
全国の医療機関での1週間あたりの患者数を見ると、平均で19.06人。
これは前の週から倍以上に増えた数字なんです。
特に福岡と大分では、警報レベルとされる「30人」を超える事態に。
他の42の都道府県でも注意報レベルの「10人」を超えています。
この影響は、私たちの日常生活にもはっきり現れています。
例えば、千葉・幕張メッセで開催された人気漫画誌『ジャンプ』のイベントでは、人気声優3人がインフルエンザに感染して出演を見送る事態に。
「声優さん目当てで来たんですけど、体調不良でいなくて…悲しい」(18歳・ファン)
「もうびっくり。インフルエンザこんなに広まっているんだって、そっちのショックも大きい」(20歳・ファン)
という声が聞かれています。
2024年のインフル、これまでと何が違う?
2024年のインフルエンザには、これまでと違う特徴があると医師たちは指摘しています。
たむら医院の田村剛院長によると、「せきを伴う方が多い。ひどいせきを伴っている方もいらっしゃいます」とのこと。
このため、せきエチケットが特に重要になってきています。
この影響は、飲食店でも見られています。
横浜市のある居酒屋では、忘年会シーズンのかき入れ時にもかかわらず、体調不良を理由としたキャンセルが相次いでいるそうです。
「先週も人数が減った?」
「完全にキャンセルになった。グループ内に1人出たから」
「インフルが出たから。完全にもう今回はやめておきますと」
インフルエンザの薬が足りない!その理由と対策
「20錠あったんですけど、それも今なくなって」(都内薬局)
せき止め薬を中心に、薬不足が深刻化しています。
専門家によると、この背景には3つの大きな理由があるといわれています。
- ジェネリック医薬品の供給不足
現在、全医薬品の約2割が「通常供給できていない」状況です。
特にジェネリック医薬品の不足が顕著で、医療現場に大きな影響を与えています。 - 増産の難しさ
薬の製造には厳密な管理が必要で、需要が増えても簡単には増産できない仕組みになっています。 - 現場の不足状況の把握が困難
医療現場での実際の不足状況が、十分に把握できていないという課題もあります。
では、私たちにできる対策は何でしょうか?
専門家は「必要以上の処方を求めない」ことが重要だと指摘しています。
「薬を多めに出して」という要望が、かえって薬不足を悪化させる可能性があるからです。
年末年始の病院はいつ行くべき?医師が教える賢い受診方法
年末年始の医療機関アクセスには、特に注意が必要です。
元病院勤務の看護師・繁和泉氏によると、以下のような混雑予測が示されています:
- ~:かなりの混雑
- ~:多くの医療機関が休診
- ~:3連休明けで混雑
- ・頃から:比較的空き始める
特に注意したいのが処方箋の有効期限です。
通常、処方箋は交付日を含めて4日間しか使えません。
この期間を過ぎると自由診療扱いになる場合があり、負担が3倍に増えることも。
年内に出された処方箋は、必ず年内に持っていくようにしましょう。