「右前肢ハ行のため」──。たった一行の発表が、日本中の競馬ファンの心を揺さぶりました。
有馬記念ファン投票で歴代最多となる47万8415票を集めた名馬ドウデュース。
その引退レースとなるはずだった有馬記念を2日後に控え、突然の出走取消が発表されました。
ドウデュース有馬記念出走取消の全容
突然の発表、その経緯と理由
2024年12月20日午後、友道康夫調教師から衝撃の発表がありました。
中山競馬場への輸送を翌日に控えたこの日、栗東トレーニングセンターでの最終調整中に異変が見つかったのです。
普段通りの朝の調教を終えた後、プールへ向かう際に右前足の歩き方に違和感が出てきたといいます。
「これだけの馬なので、競馬で何かあってはいけない」
と友道調教師は判断。オーナーとの協議の結果、出走取消を決断しました。
この発表は、前日19日に都内で行われた公開枠順抽選会で1枠2番という絶好の枠を引いた直後だけに、より一層ファンを驚かせることとなりました。
「では、なぜこれほどまでにファンがショックを受けているのでしょうか?それは、ドウデュースが築き上げてきた輝かしい実績にあります。」
輝かしい戦歴と記録
ドウデュースは、2021年に朝日杯フューチュリティステークスを制して一躍注目を集めました。
2022年には、後に「世界最強馬」と呼ばれることになるイクイノックスを破って日本ダービーを制覇。
その後、一時期は伸び悩んだものの、2023年の有馬記念で見事に復活を遂げました。
さらに今秋は天皇賞・秋、ジャパンカップと古馬の王道レースで連勝。
今回の有馬記念では、史上5頭目の連覇と、実に20年ぶり3頭目となる秋古馬三冠達成の期待がかかっていました。
「このような輝かしい実績を持つドウデュース。では、突然の出走取消を受けて、ファンはどのような反応を示しているのでしょうか?」
ファンの反応と評価
ネット上では
「うそだろ?」「残念極まりない」
という悲痛な声が多く見られます。
しかし同時に、
「レース中に何かあってからでは遅い。英断だと思う」
「本当に感情が複雑…無事種牡馬になってくれてありがとうの気持ちと、最後の走りを見たかった気持ちがぶつかり合ってる」
といった、冷静な受け止め方をする声も目立ちます。
武豊騎手も
「仕方ないね」
と決断を受け入れ、
「4年後に産駒でお願いします」
と、次世代への期待を語ったといいます。
「ここまで見てきた通り、ドウデュースの出走取消は多くのファンに衝撃を与えました。では、今後ドウデュースはどのような道を歩むのでしょうか?」
今後の予定と展望
種牡馬としての新たなスタート
ドウデュースは、来週中に栗東トレーニングセンターを出発し、北海道の社台スタリオンステーションへ移動する予定です。
そこで種牡馬としての新たな人生をスタートさせます。
当初予定されていた中山競馬場での引退式は中止となりましたが、友道調教師は
「夏の函館や札幌でお披露目という形でできたら」
と、ファンとの再会の機会を模索していることを明かしています。