「声が通りやすい」「表情が大きい」――かつての芸能人としての経験が、思いがけない形で介護の現場で活きていました。
『ミスマガジン2003』出身で、17年間芸能界で活躍した岩佐真悠子さんが、介護職としての4年間を初めて語りました。
芸能界から介護職へ - 岩佐真悠子の決断とは
ドラマ『花ざかりの君たちへ』や『ギャルサー』などで活躍した岩佐真悠子さん。に芸能界を引退し、今は週5で介護職として働いています。なぜ、彼女は介護の道を選んだのでしょうか?
きっかけは、同じ『ミスマガジン2003』の同期で、めざましテレビのリポーターとして知られた西田美歩さんの存在でした。コロナ禍で人生を見つめ直していた時期に、西田さんの介護の仕事ぶりに触れ、その魅力に惹かれたそうです。
「本当にやってるの?」とよく聞かれるという岩佐さん。「本当にやってます(笑)」と笑顔で答えます。
このように、人生の転機で新しい道を選んだ岩佐さん。では、実際の介護の現場ではどんな発見があったのでしょうか?皆さんも、自分の経験が思いがけない場所で活きる可能性を感じたことはありませんか?
介護の現場で活きる芸能人経験 - 意外な強みとは
芸能界での経験は、意外な形で介護の現場で役立っているといいます。
「声が通りやすいので、耳の遠い方にも聞き取ってもらいやすいんです。それに、表情も大きいので、マスク越しでも感情が伝わりやすい」
介護の現場では、はっきりと声を届け、表情豊かにコミュニケーションを取ることが大切です。芸能界で培ったスキルが、こんな形で活きているんですね。
最初は派遣として働き始め、デイサービスや訪問介護を経験。現在は有料老人ホームでパートとして働いています。
「初めは何もわからなくて苦労しました。でも今は本当に楽しいです」
このように、どんな経験でも介護の現場で活かせる可能性があります。では、実際の介護の仕事は、どんな魅力と課題があるのでしょうか?みなさんも、自分の持っている強みが思わぬ場所で役立った経験はありませんか?
介護職の実態 - やりがいと課題を率直に語る
「私たちが当たり前にできることを、皆さんもできるように少しお手伝いをさせていただく仕事です」と岩佐さん。利用者さんが笑顔になった時の「よっしゃ!」という喜びが、仕事の原動力になっているそうです。
一方で、介護現場の課題も率直に語ります。「人手不足で、思うような介護ができないことがあります。給料面でも、もっと改善の余地があると思います」
しかし、そんな課題があっても「楽しいことのほうが多い」と岩佐さんは言います。
「きついこともありますし、泣くこともある。でも、それを踏まえても楽しいと思える。それが介護の仕事です」
このように、課題はありながらも、人の役に立てる喜びがある介護の仕事。では、介護職を目指す人に向けて、岩佐さんはどんなメッセージを送っているのでしょうか?
介護職を目指す人へのメッセージ
「人の役に立ちたいという気持ちがあれば、それだけで十分です」
と岩佐さん。介護は決して「きついだけの仕事」ではないと強調します。
現在は、「介護を受ける側、する側、双方が楽しく心地よく過ごせる環境づくり」を目指しているそうです。「自分が介護される側になるまで、何らかの形で関わっていきたい」という言葉からは、介護への強い思いが伝わってきます。